FFS理論を活用して強みを活かしあう組織へ


「強みを伸ばし、弱みを補完しあう。」お互いが補完し合うチームづくりを目指してみませんか。FFS理論はもともと、組織編成を考えるための研究が端緒にありました。最適な組織編成のカギは、メンバー間の関係性にあります。

同じ人数のチームでもメンバー同士がぎくしゃくしていると、協力関係も起こらないであろうことは容易に想像されるでしょう。どんなチームメンバーで構成されていて、どんな関係性にあるチームなのか、自分の組織を一度考えてみませんか。

あなたの会社が目指している組織の状態は?

「チームづくりをどうしていいかわからないんですよね」ともしあなたが悩んでいたとしたら、一度悩みを分解してみませんか。

まず、あなたが描いているチームはどんなチームでしょうか?もし、「自分の指示通りに動くチーム」をイメージしているとしたら、ちょっと立ち止まって考えてみたいところです。

そもそも、人はそれぞれ個性が異なります。FFSデータで見ると、5つの因子の強弱は一人ひとり違います。思考・行動の違いが数字に表れます。チームリーダーのあなたも同じです。「指示通りに動いてほしい」と思ったとき、それはあなたの個性の押しつけになってしまうかもしれません。それは果たしてチーム力を最大限発揮することにつながるのでしょうか。

いっぽう「生産性の高いチーム」をイメージしているとしたら、実現要素をさらに細かく考えてみます。たとえば、高い目標を達成し続ける組織は生産性が高そうですよね。しかしそのためには1人ひとりがパフォーマンスを発揮できる状態になっていることが必要です。高い数字だけを設定しても、メンバーの行動が起きなければ絵に描いた餅です。行動が起きるためには、意欲やマインド面も欠かせません。

そこに影響するのがチーム内の関係性です。お互いの個性を生かしあう状況になっているかどうかがポイントです。FFS理論では、補完関係があるチームは生産性が高くなることが実証されています。無作為に組み合わせた集団では、集団になるとかえって生産性が下がるのですが、補完関係があると個人でおこなう以上の成果が出ることが明らかにされています。

違いを活かせるチーム、活かせないチーム

たとえばチームメンバー全員が同質傾向にあると、チームの立ち上がりはわりとスムーズです。お互い思考やコミュニケーションの取り方が似ているので、相手の言動がさほどストレスにはならないためです。

いっぽう、異質な個性を持つメンバーで構成されたチームだと、最初は様々ないき違いが起こり得ます。たとえばとびぬけて弁別性が高いAさんは事あるごとに「それってなぜですか」「根拠を教えてください」などと求める一方で、拡散性が高いBさんは「そんな議論より早く動いてみましょうよ」とせかします。

しかし、この平行線が問題なのではありません。「じゃあAさんは次回会議までにデータ分析をしてもらって、Bさんは顧客ヒアリングをしてくることにしませんか」とそれぞれの個性を活かせるようにすれば、両者とも納得した状態で行動できるようになります。

チームといっても、その中でペアにわかれて仕事している場合もあるでしょう。仮に新人配属時のOJTをどうしようかと考える時には、そのペアの組み方で成長が変わることがありますのでぜひ工夫したいところです。

入社直後の時期は同質性の高い人と組む方が、新人は伸びます。自分の思考にあった教え方をしてもらえる方が、理解も早いためです。たとえば業務の習得方法も、拡散性保全性、どちらが高いかで傾向が変わります。拡散性の人は、できるだけ体験するほうが、習得が早く進みます。

保全性の人は体系的に理解できる方が習得しやすいタイプです。チーム内でも同質性の人と近い関係で仕事をすると、OJTリーダーを見ながらチーム内での役割発揮についても理解していくことでしょう。

2年目になって異質性ある人にペアを変えるのも1つの考えかたです。違う思考と組むことで、個性をまた新たな角度で伸ばせることになります。チームにとっても、補完関係から生まれるエネルギーが、いい潤滑油になっていくかもしれません。 チームリーダーはメンバー間の関係性をどうチームの力にしていくかまで、期初にぜひ考えることをお勧めします。

役割分担やチーム内協業まで考え、年間を通じてフォロー・検証を続けていくのです。チームの関係性は、しっかりと手をかけていくことで良質なものに成長していきます。

合意形成に至るコミュニケーションを科学する

FFS理論は最適な組織編成をおこなうための実証実験を経て確立された「最適組織編成理論」です。個人分析をおこなったのち、A,B,C,Dといった部署(チーム)毎の心理的等距離の分析や、「メンバー抜擢」した特別編成チームを分析し、レポート化することが可能です。

レポートでは個々人の心理的等距離をデンドログラムで表示し個々人間のコミュニケーションのありかた、合意形成に至るコミュニケーションの進めかたのポイントなどが明らかになります。またタイプ類型により人材ポートフォリオも可視化しますので、チームの現状をデータから把握し考察することができます。報告会もきちんと開催いたします。

  • 新規事業開発プロジェクトには、誰を抜擢するのがいいのか
  • 創業したてのスタートアップで、取締役会+役員会の構成を再考察したい
  • いまの停滞は何が課題になっているのか
    などなど人と組織にまつわる課題をFFSデータを用いて明らかにします。

業務は「合意形成」からはじまります。「合意形成」をおこなうにはコミュニケーションが欠かせません。FFSデータを用いてコミュニケーションを科学してみませんか。